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珈琲の風~24~ [美術館の外の風景]

こんにちは。
と~っても久しぶりの小説です。
(尻切れトンボのようで申し訳ないのですが)
今回、完結編です!

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たねあかし、か。
何だかとてもあっけなく、そして薄っぺらく、
ゴールが見えてきてしまう。
ルーバルトは立ち尽くしたまま
本を閉じることも頁をめくることもせず、文字を眺めた。
この露草というのは、自分、ルーバルトのこと。
この紺青というのは、シャンブルのこと。
では、これを書いたのは?
 観察されていたのだろうか。
いや、違う。違う気がする。
 この本どおりに、自分が動いているんだ。
 自分達は操り人形・・・?
そう気付いてしまうと、先が気になって仕方がない。
悩みながらも、手は勝手に次をめくり始めていた。
紙が立てる音に焦りがまざっていたのだろうか。
ふと顔を上げると、目を覚したシャンブルとブライド
その本を覗き込んでいた。
丁度シャンブルと目が合い、ルーバルトの手が止まる。
パサリと軽い音をたてて本が落ちた。

ルーバルトがこの本について話すと、2人は言った。
「先を読まないほうがいい。」
「これからがつまらなくなるだけだ。」

それから3人で、湖の北東の森へ行った。
朝焼けの空のした、3人でその森の入り口に
穴を掘りその本を埋めた。
3人のすっきりした顔が重なる。
そして、3人のうちの誰かの声がした。
「私たちがこの本を見つけたことは、作者も想定外でしょう。」と。

                            ―END―




 


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珈琲の風~23~ [美術館の外の風景]

こんにちは、早いものでもう10月ですね。
「珈琲の風」もそろそろ終わりに近づいてきました。
というか、近づいてきた“予定”です。
未だに行き当たりばったりで書いていたり・・・ははは。

、、とりあえず今回の小説です。

ルーバルトは興味をそそられ、決して読みやすいとはいえない
その文字をおっていった。

 “何処か遠い遠い場所の話 

 露草と名乗る男は、城下町にある落ち着いたレンガ造りの
 建物に住んでいる。コーヒーの香りが染み付いたその中で、
 喫茶店を営んでいるのだ。1階はcafe、2階は小さな美術館、
 3階が自宅として使われているらしい。
 今日も観光客とおぼしき人々がガラス張りになった店内で
 楽しそうにくつろいでいた。
 夜になって、観光客がみなホテルに引き返していくと、
 このcafeはまた違った雰囲気をかもし出すようだ。
 昼間のにぎやかさは消え去り、同じ城下町に
 住む顔なじみ達が、足を運ぶ場となる。
 人数は少ないが、1人も来ないことはほとんどない。
 ほら今晩も、なかに入ってゆく者が。
 後姿でははっきりとはいえないが40代くらいだろうか、
 彼はこげ茶色のジャケットに身をつつんでいた。
 店内に入ると茶色の帽子を取り、誰もいない隣のカウンター席におく。
 初めての客だったのだろう。自己紹介が始まった。
 ジャケットの彼の名は、紺青というらしい。”
     ¦
     ¦
     ¦
     ¦

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珈琲の風~15~ [美術館の外の風景]

こんにちは。小説の方、お久しぶり度何じゃそりゃ
高いです。私の思考が追いつかないから。カモ。
なんだかやたら情景描写が多かったり、
ドアノブまわす音まで書いてあったりするのは、
そういったことに関係してるような
気がしないでもないですか?・・・☆
そんなことないですよ、きっと。うん、きっと★

前回の小説の更新が5月1日だということで、
内容を忘れている方もいっらしゃるんじゃないかなぁ。
もちろん私も含めてですけど。
ということで、前回の後半を貼っつけておきますね。
合わせてどうぞ。


「それで、お返事は決まっているのでしょうか」
店に入ってきてからはじめて発された言葉は、
かすれていながらも重みのあるものだった。
重さは声自体だけにあるものではない。
色を取り戻すということは、このcafeを
しばらくの間空けなければならないということ。
コーヒーを注ぐ、あの心地よさを味わえなくなるということ。
大きな不安と強い緊張の重さだった。
そんな重さに押しつぶされそうになる感覚を
感じながら、それでもルーバルトは
シャンブルの目から視線を外さなかった。
「行きます。」
そう答えるためだけに。



翌朝、Windy Coffeeと書かれた看板の下に
シャンブルは立っていた。開店時間をとうに
過ぎているというのに、扉にはCLOSEの
札が下がっている。今まで会っていた
夜に出直した方がいいのかと迷っていると、
ふと思いつくことがあり、ドアノブに手をかけた。
カチャリと軽い音をたて、それはまわる。
ルーバルトの意図を理解したような表情を
見せながら、無意識に足音を忍ばせ、
シャンブルは階段をのぼっていく。
彼の予想通り、ルーバルトは2階で
シャンブルを待っていた。シャンブルの
姿をみつけるなり、
「よかった、来てくれて」
そう言って安心したように笑う。
少々緊張していたシャンブルーの心も、
温かいウインナーコーヒーに溶かされていった。
2脚用意された椅子に腰掛け、
2人はこれからの行動について色々と話し合う。
とは言っても、ルーバルトはもちろん、
シャンブルーまでも、確かな情報を
持っている訳ではなかったが。
このとき2人は、色を探すこの冒険が
果てしないものだとは不思議と思っていなかった。
言ってみれば、セルリアンの三大行事である
セルリアン納涼祭の参加者・来賓を集め、
運営をする 程度にしか、考えていなかったのである。



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珈琲の風~14~ [美術館の外の風景]

翌日月がくっきりと見えてきたころ、
シャンブルは約束どおり現れた。
こげ茶色の帽子をとり軽く会釈をする。
ルーバルトは会釈をかえしてから、すずしい風の吹く
ドアの外に出て、OpenからCloseへ表示をかえた。
「2階へ」と目で促すと、シャンブルはうなずき足を進める。
上がりきると、ゆっくりと椅子に腰を下ろす。ルーバルトの
目を見つめ、口を開いた。
「それで、お返事は決まっているのでしょうか」
店に入ってきてからはじめて発された言葉は、
かすれていながらも重みのあるものだった。
重さは声自体だけにあるものではない。
色を取り戻すということは、このcafe
しばらくの間空けなければならないということ。
コーヒーを注ぐ、あの心地よさを味わえなくなるということ。
大きな不安と強い緊張の重さだった。
そんな重さに押しつぶされそうになる感覚を
感じながら、それでもルーバルトは
シャンブルの目から視線を外さなかった。
「行きます。」
そう答えるためだけに。


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珈琲の風~13~ [美術館の外の風景]

お久しぶりです。
ずいぶんあけていてすみませんでした。
パソコンつけることはあったのですが、
HTML編集というところをのぞいてみたり、
カウンターをつけたりと、、。
色々といじっていたのです。
それにしてもHTML編集というのは難しいですね。
少しずつ少しずつ攻略してみようかなあ。。。
なんて思っているところです。
さて、、ここから小説の続きでも。
今までのはなし忘れかけてる・・・。


~前回の後半~

シャンブルは運ばれてきた絵を見た瞬間、
ため息ともいえない不思議な息をつく。
落ち着いて、それでいて機敏に立ち上がり、
絵をじっと見つめながら歩み寄っていった。
ただ、眺める。ルーバルトの、緊張した静かな
はずの息ですら、響いているように聞こえた。


思い出したところで13話です。↓
________________________________________

しばらく見つめたのち、シャンブルは
ゆっくりと振り返った。ルーバルトの緊張した眼を
とらえると、口を開く。
「色を、とり戻しにいこう。どのくらいの
時間が必要かはわからない。
でもこの絵には、かかるだけの時間を
かける価値が、あると思う。」
ひと息にそれだけのことを言いきると、
ほっと力を抜いた。
「明日の夜、また伺うよ。
出来れば返事をそのときに。」
それだけ言うと、階段をおりていった。
張り詰めた空気に扉がしまる音が
静かに響いた。




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珈琲の風~12~ [美術館の外の風景]

ほこりを被った布をとり、シャンブルの待つ
ギャラリーへと絵を運ぶ。
実際の重さよりもはるかに重く
感じられるそれは、コーヒーの香りのなかに、
オイルの匂いを溶け込ませていた。
シャンブルは運ばれてきた絵を見た瞬間、
ため息ともいえない不思議な息をつく。
落ち着いて、それでいて機敏に立ち上がり、
絵をじっと見つめながら歩み寄っていった。
ただ、眺める。ルーバルトの、緊張した静かな
はずの息ですら、響いているように聞こえた。



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珈琲の風~11~ [美術館の外の風景]

説明を終えると、
「絵が見たい。」
そうシャンブルーは言った。
ルーバルトはもうためらうことも無く、
隣の、倉庫としてつかっている部屋へ
絵を取りにいく。すみのほうで
布とほこりをかぶった暗い絵は、
最後に見たときのままだった。
シャンブルーと話したことによって、
この絵にほんの少しの変化でも起こっていて
ほしいと思っていた心のどこかが、
ちいさく肩をおとした気がした。




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珈琲の風~10~ [美術館の外の風景]

NEC_0061.JPG


シャンブルーはコーヒーを机に置き、
説明の続きを始めた。
「探し方だが、人に出逢っていくんだ。
この城下町の中に色からとった名前の
人が暮らしているはずだから、その人たちに。
探せたらその人に、名前が色からとってある
ということを確かめて・・・」
ここで、シャンブルーは話をとめた。
「確かめて・・・?」
ルーバルトがそう聞き返すと、
「確かめて何かをすると・・・色が
戻ってくるはずなんだ。」
と、あやふやに話す。
「とにかく、その人たちが鍵を握っている。」
最後にそう話をまとめ、説得力があるのかないのか、
信じていいのかいけないのか分からない説明を終えた。

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珈琲の風~9~ [美術館の外の風景]

シャンブルーは説明し始めた。
「とりあえず最初に、今から説明することをまとめて言ってしまうよ。
色相環で上下左右の色にグループ分けされる色を、
人に出逢うことによって探し集めていけばいいんだ。」
ルーバルトには、こう言われただけではさっぱり
理解できなかった。「わけが分からない」といった表情。
シャンブルーはその表情を読み取ったのか、
「こう言われただけで分かる人なんていないだろう。
じゃあ、ゆっくり解説、していくよ。」
と言った。そして、ギャラリーの隅に置かれた、
絵の具の付いた作業台の、椅子に腰掛ける。
「ちょっと、スケッチブックを借りる。」
そうことわってから、色鉛筆で何かを描いていった。

NEC_0063.JPG

「色相環っていうのは、この円のことだね。色は適当だが・・・。
それで、この上下左右というと、赤・緑・黄・青になる。
この4種類の色に分けられる色を、3つずつ、探していくんだ。
例えば緑のグループだったら、ビリジャン・オリーブグリーン
サップグリーンの3つでもいいし、コバルトグリーン・オキサイドグリーン・
エメラルドグリーンの3つでもいい、といった具合だ。
今言ったとこまで、いいね。」
 ここまで語ると、シャンブルーは一息おいていった。
「長くなるかもしれないから、コーヒーでも頂くよ。
ウィンナーコーヒー、1杯お願いします。」
この客から、お金を貰う気はなかった。
値段をたずねたシャンブルに、
「今のご説明で、おつりが来ますから。」
とだけ言い、ルーバルトは1階へ降りていった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
説明は中途半端ですが、
長くなるので今日はここまでで、すみません。
また更新しますね。

お知らせ↓ ~~~~~~~~

名前の募集は締め切らせて頂きます。
考えてくれた皆さん、アリガトウございました!

           ではコレにて。

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珈琲の風~8~ [美術館の外の風景]

ルーバルトはシャンブルに話す覚悟を決めた。
悩みぬいた末の、決断だった。
1言ずつに重みを持たせ、彼は語る。
その間シャンブルはうなずいたり相槌をうったりせずに、
ただルーバルトの澄んだ目を見つめ、黙っていた。
話し終わると、シャンブルーはこう言った。
「それだ、私が探し求めていた絵は」、と。
落ち着きのなかに、喜びの色が見られた。
そして、こう続ける。
「その絵に色を吹き込みたいとは、思わないか?
私と一緒に、絵を生き返らせないか?」
ルーバルトは先ほど、カンヴァスには黒以外の色は
のらないと言ったばかりだった。もう元通りに
することは出来ないと、ずっと昔にあきらめていた。
元通りにしたいとは心から思っているものの、
5年前の傷が痛むのだろうか、素直になれない。
気がつくと、こう口走っていた。
「元に戻すなんて、出来るわけがない。
もう手はつくしたんだ。努力しても、無理だったんだよ!」
お客様に向けてはいけない言葉だった。
でも、もう遅い。許してなんか、もらえる訳が無いだろう。
とんでもないことをしたと、深い後悔に襲われた。
そんなルーバルトの気とは裏腹に、シャンブルーは
おおらかに微笑んでいる。
さほど気にしてはいないようだった。とりあえず、ほっとした。
「いや、急ぎすぎました。すまない。方法を説明しましょう。」
シャンブルーが語った方法は、予想もできなかった
信じられないものだった。
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